比例代表制がいらないと言われる理由は?メリットとデメリットを解説

比例代表制がいらないと言われる理由は?メリットとデメリットを解説 政治

れいわ新撰組の山本太郎氏が次期衆院選で比例代表東京ブロックから出馬すると明らかにされました。

 

いわゆる比例代表制での出馬になりますが、この比例代表制にはメリットとデメリットがあり、国民からはいらないという声が多く挙がっている制度です。

 

政治関連は専門用語が多いと感じるので、知識がないと訳がわからないですよね。

 

そこで今回この記事では、

  • 比例代表制のメリットとデメリット
  • 比例代表制がいらないと言われる理由

についてを併せて解説していきます。

日本の衆議院議員選挙は小選挙区比例代表並立制

日本の衆議院議員選挙は小選挙区比例代表並立制が採用されています。

 

つまり衆議院議員の選挙の時は、小選挙区の選挙と比例代表制の選挙の2つを同時に行っているということです。

小選挙区のことが図で2分でわかる記事はこちら▼

 

今回の選挙の山本太郎氏を例に挙げると、東京8区から小選挙区の選挙に出馬しようとしていました、が取り下げています。

 

そして、比例代表東京ブロックとして比例代表制のみで出馬するということになります。

このように小選挙区での選挙と比例代表制での選挙を同時に行っているわけですね。

 

並立制なのでもちろん同時に出馬することも可能です。

 

山本太郎氏は「打倒自公政権」のため、野党共闘を重要としているので、他の立候補に配慮して小選挙区はやめた、という形です。

比例代表制のメリットとデメリット

比例代表制のメリットとデメリットとして挙げられるのは以下になります。

比例代表制のメリット

  • 死票が減る

比例代表制のデメリット

  • 議席が半数に届かないので連立政権になり、意思決定が素早く行えない

ですが一概にメリットともデメリットとも言えないものがあることが、比例代表制がいらないと言われる理由に繋がっています。

メリットともデメリットとも言えないもの

  • 無名の人物でも勝てる可能性がある
  • 小選挙区で敗戦した人が比例代表制で復活する(復活当選)

比例代表制のメリット

『死票が減る』というのが比例代表制のメリットです。

 

小選挙区選挙は立候補者が同時に戦うトーナメント戦なので、1ブロック1人しか当選できません。

 

そのため、2位以下に投票された票は死んでしまいます

死票とか死に票って聞いたことあるかもしれませんが、このことですね。

 

小選挙区で以下の結果だった場合▼

投票数

鈴木A

110,000

伊東B

100,000

佐藤C太郎

80,000

2位以下の伊東B子と佐藤C太郎の合計18万票が死票になるわけです。

 

ですが比例代表制では、得票数に応じて各政党に議席を配分するので死票が減ります

 

2位以下だから意味のない票になる、ということがないわけです。

 

比例代表制のデメリット

『議席が半数に届かないので連立政権になり、意思決定が素早く行えない』というのが、比例代表制のデメリットです。

 

複数の政党で政権を担当することを連立政権と言いますが、複数の党で組んでいればなかなか話がまとまらないということがあります。

 

A党とB党という連立政権があったとして、『A党は国民全員に給付金を20万円配布する』『B党は税金を5%にする』と公約していたら財源をどうするのか、となり話がまとまらないでしょう。

 

そのため「意思決定が迅速の行えず、政局が不安定になりやすい」というデメリットがあります。

 

比例代表制がいらないと言われる理由1:復活当選

 

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比例代表制がいらないと言われる理由は、

“メリットがデメリットにもなり、デメリットがメリットにもなり得る不安定さがある”からです。

 

例えば現在も政治家をされている菅直人元首相ですが、菅直人氏は小選挙区で敗戦しても比例代表制で復活当選を何回もされています。

 

小選挙区では1ブロック1人しか当選できないですが、比例代表制は党での投票になるので複数の人が当選します。

 

国民の民意により菅直人氏は小選挙区で敗戦しましたが、比例代表制で復活当選し、結果的に現在でも政治家をされています。

 

小選挙区で死んでも(敗戦)、比例代表制で生き返る(復活当選)ことから、ゾンビ制度という声もあります。

 

当選してほしい人には投票できても、当選してほしくない人には投票できないので、そういう人が復活当選することに不満がある人が多くいるようです。

 

比例代表制がいらないと言われる理由2:無名でも勝てる可能性がある

比例代表制は個人に投票すると無効になり、政党に投票しなければいけないので、チーム戦のようなものです。

そのため、無名の人物でも人気の政党に属していれば当選する可能性があります。

 

現在はタレントやコメンテーターとしてマルチに活躍している杉村太蔵氏も、政治家になった2005年には比例代表制で当選しています。

 

当時は小泉純一郎さん人気もあり、自民党が圧倒的な支持を得ていましたから無名の人物でも当選する確率がグッと上がってたんですね。

 

杉村太蔵氏は当選後に軽率な発言が多かったことから色々と話題になっていましたが、無名の人は当選した後でないと人となりがあまりわからないのが怖いところですよね。

 

【まとめ】比例代表制がいらないと言われる理由は?メリットとデメリットを解説

今回は比例代表制のメリットとデメリットから比例代表制がいらないと言われる理由についてをまとめてみました。

 

選挙は「国民の義務」と言われると投票しないわけにはいかないですし、でも投票すると当選してほしくない人が復活当選してしまうかもしれない、、、と考えると結構問題があるように感じますね。

 

今年の10月31日の日曜日には衆議院議員総選挙がありますね。

 

衆議院の比例代表制は『政治家の個人名』を書いても無効になってしまうので、『政党名』を書いて投票してくださいね!

 

ちなみに前職と元職の違いは?【1分でわかる選挙でよく見る言葉】という記事もあるので併せてご覧ください。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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